ネットで聴く日本と世界の名作
第八回:小さき者へ
作 家:有島武郎
朗読者:石井秀幸
解説
妻を失った筆者が1年半で書き上げた、残された子供たちにむかって切々と胸中を吐露した名篇。母を亡くした子供たちの不幸さ、悲しさとともに、父としての子供たちへの愛情がこめられている。子供たちへ「不幸なものたちよ」とよびかける一方、「小さき者」が父と母の祝福を胸にしめて、人生の道を開いていくことを願う、筆者の切なる思いが表現されている。
「行け。勇んで。小さき者よ。」
作 家:有島武郎
(1878-1923)
東京都生まれ。学習院予科で学んだ後、農業への憧れから札幌農学校へ入学し、在学中にキリスト教の洗礼を受ける。卒業後、アメリカに留学すると、信仰に対する疑念を抱えるようになり、社会主義に傾いてホイットマンやクロポトキンらの影響を強く受けた。帰国後、母校の東北帝国大学農科大学で英語を教える。志賀直哉、武者小路実篤らと出会ったことから、同人誌『白樺』に参加し、文学者としての活動を開始した。
父と妻をあいついで亡くしたのを機に、本格的に作家生活に入り、次々と作品を発表。小説や評論で活躍するが、しだいに創作力の不振に悩み、軽井沢別荘で婦人記者の人妻と情死した。
その他の代表作は「カインの末裔」「或る女」「生れ出づる悩み」など。
朗読者:石井秀幸
静岡県静岡市出身。
S58.4〜
東日本放送(仙台)報道局アナウンサーとして10年間勤務
ニュースキャスター、バラエティー、ワイドショー司会、CM、ドキュメンタリー番組ナレーション多数
H4〜H8.9
西静ケーブルネット放送部に勤務
アナウンサー、番組制作
H9.3〜
エフエムしみずパーソナリティー
現在、オフィスKOEにて、VPナレーション、ブライダル司会で活躍中。
他の作品
第一回:走れメロス(太宰治著)
*1
第二回:トロッコ(芥川龍之介著)
第三回:高瀬舟(森鴎外著)
*2
第四回:ごんぎつね(新美南吉著)
第五回:蠅(横光利一著)
*1
第六回:よだかの星(宮沢賢治著)
第七回:賢者の贈り物(結城浩訳)
*2
第九回:蜘蛛の糸(芥川龍之介著)
第十回:文鳥(夏目漱石著)
第十一回:岡の家(鈴木三重吉著)
第十二回:富嶽百景(太宰治著)
第十三回:納豆合戦(菊池寛著)
第十四回:一房の葡萄(有島武郎著)
第十五回:夢十夜(夏目漱石著)
*1…「CDで聴く日本と世界の名作」第1集として発売中
*2…「CDで聴く日本と世界の名作」第2集として発売中
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